脊柱管狭窄症と筋膜と骨盤股関節の関係

症例17 奈良県香芝市在住 60代 男性

脊柱管狭窄症の症状

当院のホームページをごらんいただき来られた方です。
3か月前に腰部から右下肢の痛みとしびれを発症し、整形外科で脊柱管狭窄症の診断を受けて治療をしていたが、改善しなく手術をすすめられたので当院に来られました。
初検時にお話をお聞きするとだんだん疼痛が強くなり、今では歩くのはもちろん、座っていても、寝返りを打つのも、くしゃみをするのも辛抱できないほどの強い痛みがあり、毎日痛み止めを飲んでいるとのことでした。
また、ご本人は手術せずになんとか改善したいという希望で、以前はハイキングに良く行っていたが、今は行けないのでハイキングに行けるようになりたいと仰られていました。
問診検査時もかなり辛そうな状態でした。

脊柱管狭窄症の整体

「初回の整体」
初回の検査では右腰方形筋の筋膜異常、左脊柱起立筋の筋膜異常、右仙腸関節(骨盤)、右股関節の機能障害があったので、そこを中心に施術しました。
「二回目から10回目の整体」
疼痛としびれの状態はほとんど変化なく、逆に疼痛が強くなる日もある状態でした。
「十一回目から二十回目の整体」
日によって疼痛の強さに波がある状態が続いている。
顕著な変化はなし。
残る原因を見つけるのに難渋する状態が続く。
「二十一回目の整体」
腰椎4番5番を押圧すると下肢の痛みとしびれを訴えられたので、ここを中心に施術しました。疼痛のレベルが痛み止めを飲ままずにがまんできるくらいに改善してきたが、かなり辛い状態ではある。
「二十二回目の整体」
この日は右仙腸関節(骨盤)、右股関節をいつもとは違う別の角度から検査すると、クリアしていたと思っていた部分がある角度では固着が残ることを確認したので、その角度での調整を集中的に行いました。
「二十三回目の整体」
この日来られた時点で痛みは残存するが、辛抱できないような痛みが無いと仰られました。
この日も前回と同じ部位の整体を行い施術を終了しました。
「二十三回目から二十九回目の整体」
この時期から改善が進み生活に支障がない程度に過ごせている状態になりました。
ハイキングに行くことを目標に現在も治療を続けています。

脊柱管狭窄症の考察

脊柱管狭窄症は治療に長期を要し、難渋することが多い疾患ですが、今回のように諦めずに根気よく治療を続ければ改善することもめずらしくはありません。
ただ、今回の症例は訴えや症状から推察すると、脊柱管狭窄症以外の原因もあり、強い疼痛を出していたように感じました。
私の臨床経験上、病院から脊柱管狭窄症の診断を受けた方でも、筋膜性疼痛等の他の原因が複合していることが多く見られると感じています。
今回のような改善までに長期間を要す場合、治療を途中で諦める方が多いのですが、諦めずに治療を続けてくれたこの方の粘り強さには感服しました。
また、今回改善することができたのは、この方の良くなりたい想いと根気と粘り強さであり、施術者の私がこの方の治療に取り組む姿勢に多くを考えさせられ、学ばせていただくことができました。
本当に感謝の気持ちで一杯です。

 

たけもと接骨院・整体院
〒636-0073
奈良県北葛城郡河合町広瀬台3丁目6−3 アルプス 1F
0745-31-5702

院長 武本昌史(柔道整復師)

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